補助薬の主流派、３種の神薬

まずは２つのＯＴＣについて。


余談ですが、ＯＴＣとは、『Ｏｖｅｒ Ｔｈｅ Ｃｏｕｎｔｅｒ』の略で、

カウンター越しに販売するかたちの医薬品。

法律的には『一般的医薬品』、

古くから『大衆薬』『市販薬』と呼ばれているものです。




○ニコチンパッチ


ニコチンパッチは『ニコチネルRパッチ』という商品名で

２００８年の５月に全国の薬局で発売されました。


それまでは、ニコチンガムしかなかったわけで、

禁煙にあたって、職業柄、ガムを噛むことが出来ない人たちには、

画期的だったのではないでしょうか？



効用としては、

パッチを二の腕、お腹もしくは腰に貼ることで、ニコチンを体内に吸収させ、

禁煙時におけるイライラ・集中困難などのニコチン離脱症状を和らげる

という効果があります。



効果は体質にもよりますが、


貼り薬ということから、投薬をした実感が得にくく、

全く効果がないと感じる人もいれば、


逆にパッチ１枚、時間にしてものの５分で、

たばこを吸いたくなくなり、治療が完了してしまう人もいるようです。


一般的には、ニコチンガムよりは、禁煙に有効だという意見が多いようです。



副作用も少なからず存在し、貼り薬特有の皮膚のかぶれや、

めまい、吐き気、疲労感、倦怠感、気力の低下などがあげられます。

これについては、説明書にも記載があるので、

個人でお使いになる場合は十分な注意が必要です。



○ニコチンガム


こちらは、ＯＴＣ薬品としての歴史はニコチンパッチより古く、

パッチ同様、医療用医薬品を経て、２００１年９月に、

一般の薬局の店頭に並びました。



ガムを噛むことで、たばこを吸うかわりに、

ニコチンを摂取するという方法で、

その手軽さから、現在でも禁煙補助薬としての人気は高く、

味もフルーツ味、ミント味などあり、普通に美味しいです。



効能はほぼ、ニコパッチと同じですが、

使い方が普通のチューインガムとは違うので注意が必要です。


主な注意点としては、

１、タバコとの併用は避ける。

２、１度に２個以上を噛まない。

３、決して飲み込まない。

などがあげられます。


副作用に関しても、ニコチンパッチとほぼ同様ですが、

ガムゆえに、皮膚のかぶれが起きない代わりに、

舌、のどへの痛みを感じることがあります。


他、大きな注意点は、３ケ月の使用制限が設けられており、

最大でも半年。それ以上の使用は厳禁とされています。


その期限を越えて使用すると、

せっかく、たばこを止められたのに、

今度はニコチンガムを止められなくなるというケースがあり、

ニコチンガム依存症になってしまう恐れもあるそうです。



○バレニクリン（チャンピックス）


こちらは医師の処方が必要な医療用医薬品で、

店頭販売は今のところありません。

ですが現在、禁煙治療の現場において、一番使用されている禁煙補助薬。

いわば、エース的存在です。


ニコチンパッチ、ニコチンガムは

ニコチンを喫煙とは別の方法で体内に吸収します。


それに対し、チャンピックスは服用することで脳に直接作用し、

脳内のニコチン受容体という部分と結合することで、

快楽物質であるド-パミンを少量分泌。

結果、禁煙時のイライラを軽減します。



更に、この薬がすごいのは、

もし禁煙時に、誘惑に負けてたばこを吸ってしまったとしても、

ニコチンが受容体と結合するのを妨害して、

たばこを不味く感じさせてしまう、という優れものです。



実際の服用期間は１２週間。

ここまでで、禁煙治療を完了させようと考え方が一般的のようです。



副作用としては、吐き気、頭痛、便秘。

その他、精神的に不安になることなどもあるそうです。




まとめて、３つの薬を評価すると、

現在は、効果、禁煙外来での使用率ともに、


ニコチンガム　＜　ニコチンパッチ　＜　チャンピックス


という図式が一般的なようです。



どうでしょう？

私の場合、幸運にも、禁煙補助薬の力を借りず、

禁煙を成功させつつありますが、


実際、離脱症状が重い方もいらっしゃると思います。

ならば、禁煙補助薬の力を借りるのも一考でしょう。


皆さんもご検討ください。

関連記事

• ストレス見～つけた！
• 正しいニコチンパッチの使用法
• 話題の認知行動療法とは？
• 女性の禁煙開始は生理一週間前がよい？
• ニコチンガムとパッチは効き目がない？！

tag : 禁煙の方法 禁煙開始