ニコチンと耐性

現在休載中。放送作家の禁煙総合サロン。六年間綴った記事の中からあなたの禁煙のヒントが見つかるはず?!
★禁煙所はこちら☆スポンサーサイト★
☆★☆★☆いらっしゃいませ!☆★☆★☆

☆お客さまへ☆
◇やっぴえろの禁煙ブログ『禁煙所はこちら』では、あらゆる角度から、
  『禁煙』『たばこ』及び関連の深い『健康』『美容』について考察しています。
 どうぞお気軽にコメントなど書き込んでいってください。
  (※但し、誹謗・中傷・宣伝などは禁止とします。)
◇尚、当ブログ内の文章・画像・その他の著作権は管理人に帰属いたします。
   無断での転載はご遠慮ください。
  
☆管理人 やっぴえろ☆ 
2013/05/18(土)
刺激的なことって、お好きですか?


たばこに含まれるニコチンは、

人体に興奮と鎮静という両極端な作用を同時にもたらす、

非常に珍しい物質と言われます。


喫煙をすると、

喫煙者は俗にキックと呼ばれる刺激を受ける、と言われますが、

これはおそらく、前述の効果のうち、

興奮の方が大きく作用した時の特徴だと思います。



経験がおありの方も多いかもしれませんが、

人間って、とても不思議なもので、

ちょっとした刺激が、ちょこちょこと繰り返されると、

だんだんとその刺激に慣れてきて

それでは物足りなくなったりします。


もちろん、ニコチンもこれに違わず、

そのこと自体が、喫煙が依存症として扱われる1つの理由となっています。


薬理学上の『耐性というのですが、

どこかで耳にしたことあります?



*まだ、さほど歴史が深いとは言えませんが、


喫煙という行動が止められない場合、

それが、ニコチン依存症という薬物依存症の1つであるというのは、

なんとなく一般的な認識となりつつあります。


おそらくそれは、わが国日本でも、禁煙外来が発足し、

条件付きですが、保健治療が可能になったあたりから、

浸透してきた考え方でしょうか。


一口に依存と言いましても、様々な原因や病状などがあったりしますが、

おおよそ煙草に限らず、

依存とは3つの段階を踏んで形成されるそうです。




まず、依存の第一段階とされるのが『精神的依存』。

次いで、第二段階が『耐性の形成』。

そして、第三段階が『肉体的依存』。



1つ目の精神的依存は、それぞれケースはあるでしょうが、

煙草の場合、まず好奇心にはじまり、

大人の一員になるとかまわりが吸っているから

などというイメージをステップに、

とりあえず一本、吸ってみる?

という所から入るのが普通でしょう。


実は、私もそのクチでした。



もちろん最初一服って、今でも記憶にあるほど不味いのですが、

この喫煙で、薬理効果プラスの一時的な興奮を覚えたり、

または、ぼんやりとした鎮静効果を経験したりすることで、

その『薬物特有の幸せな感覚』を、何度も感じようし、

そこから、依存が始まります。



そして、その度、喫煙の頻度が多くなると、

今度は『耐性』が生じます。

これは、後ほど詳しく話しますが、

小さな刺激では物足りなくなることを指し、

大体の人は、それより、だんだんと刺激の度合いを強めて行く、

という現象が見られるようになります。



そして、喜ばしくない最後の仕上げが

身体的依存』になります。

この段階になると、すでに『薬物』などによる慣れが、生じていて、

薬物に体が支配された状態が通常の状態


作用がなくなると退薬症状(禁断症状、離脱症状)が起こり、

身体的もしくは精神的な不具合が生じます。


煙草の場合だと、30分から1時間ほどで訪れるニコチン切れで、

イライラやめまい、眠気などの症状を感じるようになると、

すでに依存を起こしていると考えるのが妥当でしょう。



おそらく、なんの依存であれ、

第一段階で気付き、止めることが出来れば、

離脱症状に苦しむことは少ない
と思われますが、



喫煙で言うなら、

第二段階で、繰り返し繰り返し、耐性を強めながら、

喫煙を体に教え込んでいくことで、

非喫煙者から喫煙者へと、残念な昇華を遂げていくわけです。



さて、ここからが、耐性についてお話です。


実を言うと、ニコチンの耐性には、

3つ+αの種類があると言われています。




1、代謝耐性


こちらは、前回、お話した代謝に関する耐性です。


ニコチンは、通常、肺などから吸収され、

その8~9割が、肝臓で代謝されるわけですが、

ニコチンが、肝ミクロソームという代謝酵素の作用して、

少しだけ代謝速度を速める
ため、

結果として、ニコチン切れが早く生じるようになってしまいます。




2、組織耐性


文字通り、体がニコチンに強くなるということです。


喫煙初心者や非喫煙者は、

煙草の煙により、悪心・嘔吐などの感覚を起こしやすいですが、

喫煙を繰り返すことで、徐々にそのような症状を起こさなくなります。


体の組織が耐性を得る例として、


延髄にある嘔吐中枢という場所が、ニコチンの刺激に対して、

感受性が低下し、鈍くなってしまう。



また、脳内の末梢神経系では、ニコチンの結合力が低下し、

脳に対するニコチンの作用が弱くなってしまう。


という現象が、群馬産業保健推進センターの調べでも明らかになっています。




3、急性耐性(タキフィラキシー)


これは、喫煙における象徴的な耐性の形成の仕方です。


まず、喫煙者は、煙草を1本吸うと、その直後は、

心拍数や血圧の上昇など、急激にニコチンの興奮の作用が生じます。


しかし、その後、血中のニコチンの減少に伴い、

20~30分ごとに、次の煙草に火をつけて行くと、

前の煙草のニコチンのの残りがプラスされて、

だんだんと血中ニコチンの濃度が、1.5~3倍、濃くなっていくのですが、

これに反して、2本目や3本目の方が、ニコチンの効きが弱く感じてしまいます。


何となく心当たりはないでしょうか?

私は喫煙者時代、チェーンスモーカーだったので、もの凄く納得感があります。



しかし、急性耐性はやはり急性。

これも断続的に吸い続けず、12時間以上、喫煙間隔を開けると、

急性耐性は、ほぼ完全に消えてしまいます。


分かり易い例として、

睡眠後の起きぬけの一服は、キックと呼ばれる『ガツン』とした、

煙草による強い興奮作用があるのに対して、

その後、一日の時間の経過とともに喫煙を重ねて行くと、

その後の効果は、朝の一服ほどの興奮作用はないはずです。





4、交差耐性(交叉耐性)


これは、依存の形成とはあまり関係ないので、簡単に説明だけしておきますと、

体がニコチンによる耐性を形成してしまったことで、

他の非麻薬性鎮痛薬や向精神薬などの効きが悪くなってしまう。

ということです。




どうでしょうか?


つまり、喫煙者の方々は、

煙草を吸う度に、自らニコチンに対する耐性を強めているということになります。

そうなると、刺激の代償は、なんとなく背筋が寒い感じがするのは、

私だけでしょうか?




みなさんは、刺激という言葉には、どういう印象を持つでしょう?


ちなみに『刺激』の反対語は『反応』。

『反応』が、ある物事に応じて変化することを表すのに対して、

『刺激』は、能動的に変化を起こす事象のことを言うそうです。


言うまでもなく、煙草に火をつけるということは、

喫煙者自身が、小さな刺激を求めて、

それに依存していくことに他ならないわけです。


しかし、そのうち今度は、小さな刺激では足りなくなり、

ニコチンの強いたばこを求めたり、本数が増えたりで、

だんだんと耐性を身につけて行きます。



そうなると、健康、お金、時間。。。

何かと失うものは多い気もします。



やはり、その前に刺激を求める悪習慣に気づき、

その動作を、自らコントロール、

色々な損失を防いだ方が、人生は充実する気もしますが、

それも、価値観なのでしょうか?


なんとなく、ニコチンによる耐性の形成を喜ぶのは、

利益を得る業界だけな気もしますが、

みなさんは、どう考えるでしょうか?



↓投票いただけると、私の心は少し充実するかも☆
人気ブログランキングへにほんブログ村 健康ブログ 禁煙へ


関連記事

tag : 科学的なたばこの検証 煙草の有害性 たばこの雑学

この記事へのコメント:
大変ご無沙汰です
m(__)m

そう言えば寝しなの一服より
起き抜けの一服が
美味しかったと思います
止めて良かったあ

あ ブログはユルユルですが
辞めないで頑張ります
頑張ろうと思ってまーす(^_^;)

2013/05/18(土) 11:48 | URL | みゆぴよん #SFo5/nok[ 編集]
こんばんは、みゆぴよんさん!

ご無沙汰です!
お元気でしょうか?^^

禁煙外来で行われる
ニコチン依存の判断テストにも、
『朝起きて○○分以内に、一服しますか?』
という質問があります。


やはり睡眠中はニコチンを補給しないので、
起きぬけが、一番ニコチンが枯渇した状況なのでしょうね^^

ブログの方は、お忙しいようなので、
無理せず、ゆっくり頑張ってくださいね^^
2013/05/19(日) 01:12 | URL | やっぴえろ #-[ 編集]
こんばんわ~

朝、起きて珈琲と一緒の一服は
一日で一番楽しみだったような
気がします(^-^)
起きてからすでに数時間が経過した
ときの喫煙と朝起きたときのとは
全然違ってましたものね(^。^)
禁煙して数年経った今でも
はっきりと覚えています☆
2013/05/19(日) 19:29 | URL | あめしすと #-[ 編集]
こんばんは、あめしすとさん!

仰る通り。
私めも覚えております。
朝一の煙草&コーヒー、美味かったですね^^;

僕は禁煙後でも、
朝のコーヒーはやめられませんね^^
でも、煙草のない寂しさはなくなりましたね。
人って環境に順応するものですよね^^
2013/05/20(月) 04:09 | URL | やっぴえろ #-[ 編集]
確かに、刺激的な事って慣れますよね(^▽^;)
でも、刺激と似ているけど、ドキドキする事って
慣れないような気がします。
って私だけかな?
半年に一度、演奏会でステージに上がるんですが、
この時のドキドキは何度体験しても慣れません。
2013/05/20(月) 23:06 | URL | mifa #6Q0aW8YQ[ 編集]
こんばんは、mifaさん!

なるほど、
そうですね、刺激とドキドキは違いますね。
多分、その場合のドキドキは刺激ではなく、
緊張なのでしょうね。

僕もバンドをやっていたので、
ステージの経験はありますけど、
何度あがっても、最少は緊張した気がします^^
2013/05/21(火) 04:29 | URL | やっぴえろ #-[ 編集]
刺激・慣れ・依存、なるほど。

僕が以前タバコを吸っていたのは、
完全にカッコつけ精神でしたね(笑)

止めれて本当に良かったです^^
2013/05/21(火) 20:25 | URL | ダニー #-[ 編集]
こんばんは、ダニーさん!

そうですよね~
僕も未だに喫煙する姿は、
どこか格好いい感じのイメージがありますもの。

そういった意味では、
メディアの影響って大気ですよね^^

僕もやめられてよかったと思います^^
2013/05/22(水) 00:40 | URL | やっぴえろ #-[ 編集]
こんにちは(*^_^*)。
心不全になりかけて死にかけてました(^_^;)。
私もだんだん、ダイエットに耐性ができてきて、ちょっとやそっとでは
痩せない身体に(笑)。
なので老体にむちうってボクササイズを始めました。
でも楽しくやってます。
2013/05/31(金) 09:29 | URL | 真由子 #MJLNzMZ2[ 編集]
こんばんは、真由子さん!

えっ?心不全???
大丈夫なんですか?

それだと、ダイエットなどと言っている場合ではないのでは、
ないんじゃないですか?^^;

文面はお元気そうですが、
あまり、無理をし過ぎず、大事をとって下さいね。

くれぐれもお大事に。
2013/06/01(土) 01:28 | URL | やっぴえろ #-[ 編集]
URL:
本文:
パスワード:   
この記事のトラックバック URL
この記事へのトラックバック:

 | Copyright © 禁煙所はこちら All rights reserved. | 

/ Template by パソコン 初心者ガイド