禁煙補助剤が『効く確率』はどのくらい?

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☆管理人 やっぴえろ☆ 
2014/09/19(金)
人は賛美悪口では、

どちらが口にすることが多いでしょうか?


もちろん、性格や語る相手によって、偏りがあるのでしょうが、

何となく、半々くらいですかね?

ひょっとしたら悪口の方が少し多いような気もしなくもないですが。



出版バイアスという言葉はご存知ですか?


これって研究分野において、肯定的な論文やデータに比べて、

否定的なものは世に出にくい
という偏り(バイアス)を言います。

公式の場だと、悪口って言いにくいものなのでしょうか。


しかし、そんなことから、世に出て間もない新薬などは、

しばらく、本来の効き目以上に高評価を受けることがあります。



実は、禁煙補助薬ニコチンパッチやニコチンガムをはじめ、

チャンピックスバレニクリンなどの処方薬も、

医療現場への投入後、しばしの時が経ち、

効く効かない評価が大分変化してきたようです。


では実際のところ、どの程度効き目があったのでしょうか?

現在の評価って気になりません?





*例えば、ニコチンパッチを例にとってみれば、


パッチを体の一部に貼って、少量のニコチンを体内に摂取することで、

イライラなどの禁断症状を緩和する。

というのが、禁煙補助のメカニズムですよね。


もちろん、使用者当人のニコチンへの依存度

体質や使用法によって、効き目に弱冠の違いがあるのでしょうが、

もの凄く簡潔に言うなら、これが薬としての説明となります。



さてでは、どうでしょう?

この説明を聞いて、効き目があるように感じましたでしょうか?



素直に受け取るとしたら、

煙草代わりにニコチンを摂取するのですから、

体内で喫煙と同じような効果が生まれて、

禁煙中に煙草を吸いたくなるようなことはなさそうですよね。



私は使用の経験がないのですが、

実際にパッチで禁煙に成功したというブログの読者さんの話

また、発売元の臨床試験

更には、以前は禁煙外来でも、主力の補助薬として用いられていた経緯からも、

私も個人的には、有効だろうという印象を持っています。



しかし、ここにもおそらく出版バイアスが働いていて、

よくよく考えると、記録として残されている口コミや情報などは、

実は、成功例の方が表に出やすいのかもしれません。


事実、禁煙ブログなどを見ていても、

禁煙成功者は、最後まで書ききるのに対して、

禁煙失敗者は、途中でブログの更新が途切れていたりもするわけです。


人というのは、やはり失敗をあまり広く報告したくないものでしょうから

そこに出版バイアスが生まれているはずです。




そして同時に、成功例を優先的に伝える傾向というのは、

発売元が、新薬を売るためという経営上の事情もあり、

不利なデータは、あまり積極的には宣伝しないのも通例。


やはり、ここにも出版バイアスが生まれていると考えてもいいわけです。




そして、お分かりの通り、これらのバイアスの理屈から、

ニコチンパッチやニコチンガムをはじめとするニコチン製剤

更に現在、禁煙外来で処方されるチャンピックス(バレニクリン)は、

使用が開始されて間もなくは、

医療現場でかなりの高評価を得ました。


ニコチンガムが発売された直後はガムを。

パッチが認可された直後はパッチを。

そして現在の医師たちは治療にチャンピックスを推奨するのが、

当たり前の光景となっています。



しかしその一方で、使用開始から時間が経過すると、

実際の使用のデータ、他にも多くの研究データが明らかとなり、

段々と正確な値に近い、禁煙成功の確率が分かるようになって来ます。



医療の現場ではこれをメタアナリシス』。

通称メタ分析』『メタ解析とも呼び、

個々に行われた数多くの研究を、更に一まとめにして分析することを言います。



当然、この解析法は末端の症例数が、とてつもない数になり、

医学的に最も質の高い根拠と言われています。



つまり、これって統計学なのでしょうが、

時間が経つにつれて、症例の数が増え、

より信憑性の高い成功率が分かるわけですね。




ちなみにイギリス・オックスフォード大学の行った、

267の研究(10万人以上のデータ)を分析した、

禁煙補助薬に関するメタアナリシスによれば、


プラシーボ(偽薬で効果のない)と比較した場合、


『ブブロピオン(抗うつ剤)』で1.8倍。

『バレニクリン』で3倍。


『ニコチン製剤』では、

パッチ、ガム、スプレー、トローチ、インヘラーを、

組み合わせて使用した際に、

バレニクリンと同程度の禁煙効果があるとしました。



また、同研究では、

1964年から、すでにブルガリアで禁煙薬として使用されている、

シチシン』を用いた場合、禁煙成功率は4倍となっており、

一部では、この薬も注目を集めているようです。



更に、一般社団法人・日本循環器学会の組織する禁煙推進委員会が、

示しているメタアナリシスでは、



禁煙補助薬の有効性に関するメタアナリシス


●種類(試験数)    ●禁煙率のリスク比


ガム(53)         1.43

パッチ(41)        1.66

鼻腔スプレー(4)      2.02

インヘーラー(4)      1.90

舌下錠・トローチ剤(6)   2.00


(上記ニコチン製剤平均)    1.58



バレニクリン(10)     2.31



【報告 Stead, 2008/ニコチン製剤・Cahill,2011/バレニクリン】





各研究機関の報告には、バラつきがあるものの、

いずれの研究機関も、数値として禁煙効果が認められるとしており、

これから使用をお考えの方には、心強いデータとなっています。


しかし一方で、これらのデータの多くは、医師の管理下で行われたもので、

OTCとして、薬局で売られたニコチン製剤が、

同程度の結果を残せているかは、疑問視する声もあります。





更に、厚労省は、禁煙本などの一般的な自助教材は、

医療従事者から短時間のアドバイスを受けるのと同程度の効果があるとし、

メタアナリシスからも、自助教材の普及を推奨しています。


このことから、ニコチン製剤と自助教材を併用すると、

より、各メタアナリシスに近い禁煙効果が得られると推測できますね。

みなさんはいかがでしょうか。



さて、今回はメタアナリシスという切り口から、禁煙薬を考察してみました。


しかし、先程も言いましたが、

メタアナリシスというのは、あくまでも統計的な解析です。


一般的な比率なので、当然、禁煙成功率には個人差があります。

なので、目安と考とえて下さいね。



そして、示された数値を見て、

これを有効とするか、無意味と考えるかも、個人の感覚によるのでしょう。


私はトータルで見て、使用した方が有効であると捉えましたが、

みなさんの目には、どのように映ったでしょうか?


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tag : 禁煙の方法 科学的なたばこの検証 禁煙開始

この記事へのコメント:
オーガニックNE~?
そう言えば、オーガニックのお店に・・・?
え?それは、前回の記事!?
なんですって!!
すってーん!!

賛美と、悪口NE~?
そう言えば、サッチィのは・・・?
え?それは、今日の記事!?
なんですって!!
じゃぁ、良いジャン!!

賛美と、悪口は紙一重?
賛美と、悪口は表裏一体?
賛美のつもりが、悪口に聞こえ~
悪口のつもりが、賛美に聞こえ~
悪口に聞こえるけど、賛美で~
賛美に聞こえるけど、悪口で~
難しいNE~

やっぴーさんって、EDだよねぇ~♪
2014/09/20(土) 00:07 | URL | 伊庭義明三尉 #-[ 編集]
こんばんは、ひーちゃん!

タ~イムスリップ!
戦国自衛隊ですか~

これ何気に名作だよね。
このロジックをパクってる話ってかなりあるもんな。

そうだね。
賛美とるか、悪口ととるかは、
受ける側の感情でも大分変るよね。

でも、発信する側は、
少なくとも、好意をもった言葉なのか、
悪意をもったものかは明確なのだと思うよ。

褒めたつもりが、相手を怒らせることってあるものね。
確かに難しいですわね。

んーED?
それは褒めてるんだよね?
えっ?えっ?悪口なの?

違いますぅ、もぉう^^
2014/09/20(土) 03:04 | URL | やっぴえろ #-[ 編集]
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