軽いたばこで依存者倍増！

さて、どういうことかといいますと、

まず、煙草のパッケージに表示されている、

ニコチンの量とタールの量ですが、

みなさんは、どのように計測されているかご存知でしょうか？


たばこ会社が、ニコチンやタールを計測する機械を使い、

定められた『標準的国際人工喫煙条件』なるものに基づき、

測定したものを表示しているそうです。



そこで基準とされる条件は、

『一服あたり２秒で、３５ｃｃの煙を、１分間に１度吸い込み、

最後に吸殻３ｃｍを残す』

というものです。


ん～何となくピンときませんね。


３５ｃｃといえば、おおよそヤクルト半分くらいの量だそうです。

そう考えると、２秒間で吸い込む煙の量としては、

明らかに少ない気がしませんか？


試しに、みなさんも、たばこを吸うイメージで、

２秒間、息を吸い込んでみてください。

………

どうでしょう？

おそらく、その勢いなら、ヤクルト半分はおろか

１本を簡単に飲みほしてしまってるような気がしませんか？


つまりは、誰が定めたか知りませんが、

この『標準的国際人工喫煙条件』は甘すぎるということです。



更に、われわれ消費者が、大きく勘違いしているのは、

パッケージに表示された数値は、

この測定に基づいたニコチン・タールの量であり、

煙草そのものに含まれている、ニコチンの含有量ではないのです。


つまり、煙草自体は、表示を越えるニコチンを含有しており、

吸い方１つで、表示数値をはるかに越える、

ニコチン・タールを体内に吸い込むことになるのです。



そして、この『軽い煙草』は、

製造段階で、狡猾なトリックが仕込まれています。


まず、下の写真をご覧ください。






どうでしょうか？

フィルターにミシン目状の細かい穴が、開けられているのが、

確認できるでしょうか？


しかも、ある銘柄では、ニコチンの表示数値が小さくなるにつれ、

この穴の数が増え、吸い口側に近くなるよう、

巧妙に計算され、開けられているそうです。



では、どうしてでしょうか？


こういった構造にした理由として、以下のような仮説がたてられます。



以前、お話した通り、喫煙者のおおよそ７割は、

煙草を止めたい、もしくは、節煙したいと考えています。


そこで、健康を考えた喫煙者が、

禁煙、節煙を目指して、数値の軽い煙草に切り替えたとします。

しかし、喫煙者は、

軽い煙草では、当然のように、以前より物足りなさを感じるわけです。


すると、無意識に１本の煙草を深く吸い込むわけで、

更に、煙草を吸う際、先程、写真で見たフィルターの穴を、

持ち手の指、又は、唇で塞ぐことで、

ニコチン・タールを多く吸い込むことが可能となるわけです。


すると、当然のごとく、

パッケージ表示のために、機械で測定される数値は、

もちろん穴を塞がずに測られているわけですから、

『標準的国際人工喫煙条件』に基づいた測定値をはるかに越え、

表示された数字は、全く意味がないということになります。


煙草を軽くしたつもりが、

あまり数値的な変化は見られないということは、

結局のところ、ニコチン依存からは抜け出せない。

ということになるわけです。


数値に関して、具体的なデータもあるのですが、

長文になってしまったので、それはまた次の機会にしたいと思います。



関連：ニコチン０．１ｍｇ×１０＝いくつ？


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tag : 科学的なたばこの検証 禁煙開始